君の宝石は絶対に割れない

それでも私は生きていく

春の病

春が近づいている。私は毎年春先にメンタルの調子を著しく崩す。今年も春がやってくる。

仕事に行きたくないけど欠勤したら仕事を休んだ罪悪感でさらに死にたくなるだろうから仕事に行く。今日は絶対手抜いたるぞ!と思いつつも職場に着くとつい目の前の仕事を次々こなしてしまう。いけない、頑張ってしまった。昼から早引きをする。帰宅した瞬間急に泣き出す。頓服を飲む。布団から出たくない。布団から出られない。部屋の灯りがつけられない。薄暗い部屋じゃないと落ち着かない。ウトウトする。ふわふわの毛布に包まれる。大森靖子の「あまい」や「呪いは水色」を脳内で鳴らす。あぁ、支払いがあるのに今日もコンビニに行けなかった。明日こそはコンビニに行きたい。職場の上司兼メンターに連絡をした。体調が悪いです、あと1ヶ月と少し続きそうです、今から3月いっぱいまでは無理せず休み休み働きます。上司兼メンターは決して甘い言葉はかけないけれど労りや優しさがあって、障害特性への配慮に理解がある。布団の中から報連相を済ませてまたふわふわの毛布に包まれる。大きなやわらかいクッションを抱き締める。あたたかい存在を抱き締めたいけど人間の、生きものの、体温や粘膜やいのちが怖いのでぬいぐるみと抱き合いたい。ぬいぐるみと睦み合いたい。きっとこれも傲慢で独りよがりな願望なんだろうと思う。


春の嵐が来る。


【2022年2月22日追記】自分の中でまだ考えがまとまっていないので言及すべきではなかったなと思った内容の部分を削除しました。