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デタラメだらけの物語が持つ力――2021年電少WWW感想

2021年の電少WWWが最高だったので感想を書きます!!電影と少年CQを好きでいて良かった!!

https://twitcasting.tv/c:flowentertainment/shopcart/109812

※2021年11月4日に行われた電影と少年CQ単独公演、電少WWWのネタバレを含みます。









電少は曲の合間に劇を挟む形で毎公演ひとつの物語が描かれ、二人が演じる役はフランケンシュタインの兄妹だったり魔女だったりシンデレラに逃げられた王子様だったりかぐや姫と竹取の翁だったりと本当に様々なんですが、5周年の節目となる今回の電少WWWでは「電影と少年CQ」をメタ的に解体した物語で、今回もすごく惹き込まれた。毎回脚本を書かれている長田左右吉さんは本当にすごいと思う。

分かりやすい展開に安心したい観客の期待をあえて無視するかのように、物語は二転三転する。二人は安易な慰めと無責任な希望を拒み、美しい悲劇への耽溺を拒む。
ニセモノ、デタラメ、嘘だらけ。映画はフィクション。ありもしない出来事を描いて記録する、未来への推進力。ニセモノとしてのプライド、私たちは主人公。35ミリフィルムに描かれたデタラメの世界は、今を生きている本物の人間が死んでも記録として残り続ける。それは映画、複製芸術。
そういう、フィクションの持つ力を描いた物語だった。


めまぐるしく切り替わる映画の場面のように、色とりどりのスポットライトに照らされてたくさんの曲で歌って踊るゆっきゅんとルアンちゃんは本当にきれいで……どこを切り取ってもきれいで……でも切り取りたくなくて、全ての流れを目に焼き付けて楽しみたくて……

電少は毎回劇の内容に合わせたセトリが組まれていて、いつもの曲も劇とセトリによってまた違う表情になるのがすごく痺れるんですが、今回も痺れた。ここでこの曲が来るか!って感動。
今回は「カデナ」がぴったりのタイミングで挟まれていたのが印象的だった。私は「カデナ」は闇のIDOL SONGだと思っているので、劇中の二人がどう足掻いてもニセモノのアンドロイドであることを突きつけられるタイミングで歌われたのがグッと来ました……
ソロ曲が入ってたのも良かった。行き止まりの展開の突破口となる形で二人のソロ曲が入ってて、お互いソロでの飛翔を経て電少としてパワーアップしたのが表れていて、今だからこそ出来る電影と少年CQ……
それにしてもあの流れでDIVA MEが来た時は「伏線回収」「満を持して登場」感が高まりまくって笑顔になりました。DIVA MEは笑顔になれる。


配信リリースされたばかりの、まさに電少の世界を表した壮大な曲「Nov.Ultra」
今までの電少とひと味違う大人でこなれた新曲「King Kong Doing」
花束と笑顔で舞台を締め括る曲「E.T.weekend」

等々盛りだくさんで大満足でした。アーカイブも二週間あるので、全貌はその目でチェックしてくれよな!

https://twitcasting.tv/c:flowentertainment/shopcart/109812



電少はゆっきゅんとルアンちゃんが持つ個々の魅力ももちろんのこと、演者の魅力に加えて脚本の魅力、楽曲の魅力、振り付けの魅力、衣装やヘアメイクの魅力、音響や背景の映像やライティングの魅力、配信カメラの魅力、等が全部全部全部掛け合わされて大爆発してひとつの「作品」になっていると見るたびに感じます。いつも素敵な世界を楽しませて下さって、関わっている全ての皆様本当にありがとうございます。
最後の二人のMCも感慨深かったです。



夢、絶対叶うよ。
だから夢を叶えるその姿を見届けさせて下さい。